BLOG ARTICLE / 年代別の貯金と資産偏差値

【2026年度版(令和8年度)】
年代別の貯金額はいくら?
平均と中央値で見る「本当の真ん中」とゼロ世帯の現実

公開日: 2026-06-15 更新日: 2026-06-15 監修: DataLabo 編集部 カテゴリ: 資産・貯蓄 / 統計リテラシー

「同世代って、貯金いくらあるんだろう」——通帳の残高を見て、ふとそう思ったことはありませんか。ネットで「30代 貯金 平均」と検索すると、数百万円という数字が並びます。でも、自分のまわりの感覚とくらべて「ちょっと高すぎる気がする」と感じた方も多いはずです。

その違和感は、まったく正しいものです。本記事では、J-FLEC(金融経済教育推進機構)「家計の金融行動に関する世論調査 2025」(2025年12月18日公表)の公式値を使って、年代別の貯金額(金融資産)が「平均」と「中央値」でまるで違うこと、そして中央値こそが実感に近い「真ん中の人」であることを、図と早見表で読み解きます。

DEFINITION / 定義
金融資産における「平均」と「中央値」の違い
平均は全員の金融資産を合計して人数で割った値で、一部の富裕層が極端に多く持つと上方向に引っ張られます。中央値は全員を金額順に並べてちょうど真ん中に来る人の額で、富裕層の影響を受けにくく、「普通の人」の水準に近づきます。金融資産では、この2つが2倍〜8倍も離れることがあります。

第1章:「貯金 平均」の数字に違和感を覚える理由

検索で出てくる「年代別の貯金の平均」は、たしかに公的な調査に基づいた本当の数字です。けれども、平均という計算方法には大きなクセがあります。それは、ごく一部のお金持ちが、全体の数字を大きく押し上げてしまうという性質です。

たとえば、9人が貯金100万円、1人が貯金1億円の集団を考えてみます。この10人の平均は約1,090万円になります。けれども、9人にとって「平均1,090万円」はまるで実感に合いません。真ん中(中央値)は100万円だからです。金融資産の世界では、これと同じことが日本全体の規模で起きています。

「平均」は、一部の富裕層という外れ値に引っ張られた数字です。だからこそ、自分の立ち位置を知りたいときは、平均ではなく中央値を見るのが正解です。


第2章:単身世帯の貯金は、平均と中央値でこんなに違う

まずは単身(ひとり暮らし)世帯です。J-FLEC 2025の年代別データで、平均と中央値を並べると、その差の大きさに驚きます。

図1|単身世帯の金融資産:平均 vs 中央値(年代別)
SINGLE HOUSEHOLD — average vs median financial assets (¥10k), J-FLEC 2025
平均 中央値
20代
平均255万
中央37万
30代
平均501万
中央100万
40代
平均859万
中央100万
50代
平均999万
中央120万
60代
平均1,364万
中央300万
単身50代は平均999万円に対し中央値はわずか120万円。平均は中央値の約8倍に膨らんでいます。「平均ほど貯まっていない」と感じるのは当然です。
SOURCE:J-FLEC「家計の金融行動に関する世論調査 2025」単身世帯(2025年12月18日公表)。金融資産保有額の平均・中央値(金融資産ゼロ世帯を含む)。

中央値は、20代37万円から60代300万円まで、年齢とともに少しずつ増えます。けれども平均ほど急には伸びません。これは、年齢が上がるほど「たくさん貯めた一部の人」と「ほとんど貯められていない人」の差が開いていくためです。


第3章:二人以上世帯でも、平均は「お化け」になる

家族世帯(二人以上世帯)でも、構図は同じです。金額は単身より大きくなりますが、平均と中央値の乖離はやはり大きく残ります。

図2|二人以上世帯の金融資産:平均 vs 中央値(年代別)
TWO-PLUS HOUSEHOLD — average vs median financial assets (¥10k), J-FLEC 2025
平均 中央値
20代
平均525万
中央125万
30代
平均1,096万
中央311万
40代
平均1,486万
中央500万
50代
平均1,908万
中央700万
60代
平均2,683万
中央1,400万
二人以上世帯の30代は、平均1,096万円に対し中央値311万円。「老後2,000万円」に近づくのは60代の中央値1,400万円でようやく、というのが実態に近い姿です。
SOURCE:J-FLEC「家計の金融行動に関する世論調査 2025」二人以上世帯(2025年12月18日公表)。金融資産保有額の平均・中央値(金融資産ゼロ世帯を含む)。

第4章:年代別 早見表 — 平均・中央値・ゼロ世帯

単身・二人以上の両方を、平均・中央値・ゼロ世帯比率まで一覧にまとめます。自分の年代の行を、まず「中央値」から見てください。

年代単身 平均単身 中央値単身 ゼロ%二人以上 平均二人以上 中央値二人以上 ゼロ%
20代255万37万33.2%525万125万21.6%
30代501万100万32.3%1,096万311万17.6%
40代859万100万32.1%1,486万500万18.8%
50代999万120万35.2%1,908万700万18.2%
60代1,364万300万30.4%2,683万1,400万12.8%
70代1,489万500万20.4%2,416万1,178万10.9%

金額の単位はすべて万円です。年収との関係や「年収が高いのに貯まらない」現象については、年収と金融資産の本当の関係でくわしく扱っています。


第5章:中央値が低い「もう一つの理由」— ゼロ世帯の多さ

中央値がここまで低く出るのには、平均が富裕層に引っ張られること以外に、もう一つ大きな理由があります。それは、金融資産がまったくない「ゼロ世帯」が想像以上に多いことです。

図3|金融資産ゼロ世帯の比率(年代別)
SHARE OF HOUSEHOLDS WITH ZERO FINANCIAL ASSETS — J-FLEC 2025
単身 二人以上
20代
単身33.2%
二人以上21.6%
30代
単身32.3%
二人以上17.6%
40代
単身32.1%
二人以上18.8%
50代
単身35.2%
二人以上18.2%
60代
単身30.4%
二人以上12.8%
単身世帯は全年代で約3割が金融資産ゼロ。単身50代では35.2%=約3人に1人がゼロです。中央値が低いのは、この層が分布の下側に厚く存在するためです。
SOURCE:J-FLEC「家計の金融行動に関する世論調査 2025」(2025年12月18日公表)。金融資産を保有していない世帯の比率。

ゼロ世帯の全体像については、金融資産ゼロ世帯は日本に何%存在するかでさらにくわしく解説しています。


第6章:平均でも中央値でもなく、「偏差値」で見る

ここまでで、平均は実感とずれること、中央値が「真ん中の人」に近いことが分かりました。では、自分の貯金が同世代のなかで上位何%なのかを知るには、どうすればよいでしょうか。

その答えが資産偏差値です。偏差値は、真ん中(中央値に近い水準)を50として、自分がそこからどれだけ上か下かを数値にしたものです。学校のテストと同じ考え方で、金額の大小だけでは分からない「順位としての立ち位置」が分かります。

POINT / 3つの指標で見る
資産偏差値の診断では、結果が3つの指標で示されます。① 偏差値(真ん中=50)/② 上位何%(あなたより上の割合)/③ 100人中の順位(同世代100人に並べたときの位置)。金額を「順位」に翻訳することで、はじめて自分の立ち位置が直感的に分かります。

資産偏差値とは何かをもう少し知りたい方は、資産偏差値とは何かもあわせてご覧ください。上位層がどのくらいの金額なのかは、金融資産 上位1%は何円かで確認できます。


第7章:あなたの貯金の「立ち位置」を診断する

早見表で同世代の中央値が分かったら、次は自分の番です。資産偏差値(金融資産版)では、年代と世帯類型を指定したうえで、あなたの金融資産が同じ条件の人のなかで偏差値いくつ・上位何%・100人中何位かを確認できます。

J-FLEC 2025のゼロ世帯を含む分布をもとに算出するため、平均だけを見るより正確に、そして実感に近い形で立ち位置がつかめます。名前やメールアドレスの登録は不要で、画面で数字を選ぶだけです。

【あなたの貯金が同世代で上位何%か】資産偏差値を診断する(資産偏差値チェッカー・約1分)→
年代・世帯類型を選んで、金融資産の偏差値と順位がすぐに分かります。

【年収のほうの立ち位置も見たいなら】中央値版の年収偏差値で診断する(約1分)→
真ん中の人を偏差値50に置く、実感に近い方式です。


第8章:よくある質問

Q. 貯金額は平均と中央値でなぜこんなに違うのですか?
金融資産は一部の富裕層が極端に多く保有するため、全員を足して人数で割る「平均」は上方向に大きく引っ張られます。一方「中央値」は、全員を金額順に並べてちょうど真ん中に来る人の額なので、富裕層の影響を受けにくく、実感に近い「普通の人」の水準を表します。J-FLEC 2025では単身50代で平均999万円に対し中央値は120万円と、約8倍の開きがあります。
Q. 30代・40代・50代の貯金の中央値はいくらですか?
J-FLEC『家計の金融行動に関する世論調査 2025』によると、単身世帯の金融資産の中央値は30代100万円・40代100万円・50代120万円です。二人以上世帯では30代311万円・40代500万円・50代700万円です。いずれも平均値よりかなり低く、これが「真ん中の人」の実態に近い数字です。
Q. 同世代で貯金ゼロの人はどれくらいいますか?
J-FLEC 2025では金融資産を保有していない世帯(ゼロ世帯)が、単身世帯で約30〜35%、二人以上世帯で約13〜22%を占めます。単身50代では35.2%と、約3人に1人が金融資産ゼロです。中央値が低く出る背景には、このゼロ世帯の多さがあります。
Q. 自分の貯金が同世代で上位何%か知る方法はありますか?
年収偏差値ラボの資産偏差値(金融資産版)を使うと、年代・世帯類型を指定したうえで、あなたの金融資産が同じ条件の人のなかで偏差値いくつ・上位何%・100人中何位かを確認できます。J-FLEC 2025のゼロ世帯を含む分布をもとに算出するため、平均だけを見るより正確に立ち位置がわかります。

第9章:まとめ — 「平均」ではなく「真ん中」で自分を見る

年代別の貯金額は、平均で見ると実感より高く、中央値で見るとぐっと身近になります。J-FLEC 2025の公式値では、たとえば次のとおりです。

単身:30代 中央値100万円(平均501万円)/ 50代 中央値120万円(平均999万円)
二人以上:30代 中央値311万円(平均1,096万円)/ 50代 中央値700万円(平均1,908万円)
単身世帯は全年代で約3割が金融資産ゼロ。

大切なのは、平均という「お化け」におびえないことです。数字は、あなたを採点する道具ではなく、いまの立ち位置を確かめるための地図です。早見表で全体を見たうえで、自分の正確な順位は、資産偏差値で確かめてみることをおすすめします。

あなたの貯金の立ち位置を診断する → 資産偏差値(金融資産版)


編集部より
DataLabo 編集部
年収偏差値ラボ(DataLabo)編集部は、厚生労働省・J-FLEC などの公的統計のみを一次出典として、年収・資産・退職金の偏差値を解説しています。本記事の金融資産の平均・中央値・ゼロ世帯比率は、J-FLEC「家計の金融行動に関する世論調査 2025」(2025年12月18日公表)の単身世帯・二人以上世帯の年代別公式値です。金融資産には預貯金・有価証券・保険等を含み、不動産・自動車などの非金融資産は含みません。中央値・ゼロ世帯比率は調査時点のものであり、景気や物価の動向で変化します。