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実質時給とは|残業を加味した時給の計算式と定義【令和6年データ】
公開日 2026.09.12
更新日 2026.09.12
監修|DataLabo 編集部
データソース|厚労省 令和6年 賃金構造基本統計調査(職種別)
実質時給とは、年収(月額給与×12+年間賞与)を、所定内労働時間に残業時間を加えた年間の実労働時間で割った、残業の負荷を反映した時間当たり賃金です。求人票などでよく見る「時給換算」の多くは残業時間を分母に含まないため、実質時給より高く出ます。当サイトの「時給偏差値ラボ」シリーズは、この実質時給を同じ職種の中での偏差値として診断します。
なぜ「額面時給」だけでは不十分なのか
求人票やWeb上の時給換算ツールの多くは、「年収 ÷ 所定内労働時間」という単純な式で時給を算出します。しかし年収には残業代(残業によって増えた分の給与)が含まれているにもかかわらず、この式は分母にその残業時間を含めません。結果として、残業が多い職種ほど、この単純計算による時給(本ページでは「額面時給」と呼びます)は実態より高く出ます。
実質時給は、分母に残業時間を加えることでこのズレを補正し、「その職種で1時間働くと実際にいくら稼いでいるか」により近い数字を示します。
実質時給 = 年収(円) ÷ 年間実労働時間
年収(円) = (きまって支給する現金給与額(月額) × 12 + 年間賞与その他特別給与額) × 1,000
年間実労働時間 = (所定内労働時間(月) + 超過実労働時間(月)) × 12
「きまって支給する現金給与額」「所定内労働時間」「超過実労働時間」は、いずれも厚生労働省 賃金構造基本統計調査で毎年公表される公式項目です。当サイトは職種別データ(第1表)の数値をそのまま使用し、独自の補正は行いません。
職種別に見る、残業による目減り幅
図1|職種別に見る「額面時給」と「実質時給」の差
HOW OVERTIME DILUTES HOURLY WAGE — R6 wage structure survey, by occupation
額面時給(所定内のみで計算)実質時給(残業込み)
残業が月19時間前後の医師(目減り11.0%)・警備員(目減り10.3%)は差が大きく、月4時間程度の教員(目減り2.3%)はほぼ差がありません。残業時間の長さが、額面時給と実質時給のズレの大きさを決めます。
SOURCE:厚生労働省「令和6年 賃金構造基本統計調査」職種別第1表(企業規模計・男女計)から当サイトが試算。複数区分を合成している職種(看護師等)は、個別記事の数値とは別に主要区分のみで簡略化した参考値です。
診断結果の「あなたの実質時給」との違い
時給偏差値ラボの各職種ページで表示する「基準実質時給」(全国平均の参考値)は、上記の計算式どおり、統計上の月間所定内労働時間・残業時間をそのまま12倍して年間実労働時間を求めています。
一方、診断フォームに実際の年間休日数・残業時間を入力して得られる「あなたの実質時給」は、年間所定労働時間を (365 − 年間休日数) × 8時間 で概算し、そこに入力された年間残業時間を加えて年間実労働時間とします。分子(年収)の考え方と「残業込みの実労働時間で割る」という設計思想は共通ですが、分母の求め方(統計の月間平均を使うか、個人の年間休日数から概算するか)が異なる点にご留意ください。
あなたの実質時給を診断する
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よくある質問
実質時給とは何ですか?
実質時給とは、年収(月額給与×12+年間賞与)を、所定内労働時間に残業時間を加えた年間の実労働時間で割った、残業の負荷を反映した時間当たり賃金です。残業が多いほど分母(労働時間)が増えるため、実質時給は下がります。
実質時給と、求人票の「時給換算」は何が違いますか?
求人票などでよく使われる時給換算は、多くの場合「年収 ÷ 所定内労働時間のみ」で計算されており、残業時間を分母に含みません。年収には残業代が含まれているにもかかわらず、それを稼ぐのにかかった残業時間を差し引かずに計算するため、実際より高い時給が算出されます。実質時給は残業時間を分母に加えることで、この差を補正します。
実質時給の計算式は?
実質時給 = 年収(円) ÷ 年間実労働時間。年収(円) = (きまって支給する現金給与額(月額)×12 + 年間賞与その他特別給与額) × 1,000。年間実労働時間 = (所定内労働時間(月)+ 超過実労働時間(月)) × 12 です。
「基準実質時給」と、診断結果の「あなたの実質時給」は同じ計算方法ですか?
分子(年収)と考え方は同じですが、分母(年間労働時間)の求め方が異なります。基準実質時給は厚生労働省統計の月間所定内労働時間・残業時間をそのまま12倍して使います。診断結果のあなたの実質時給は、入力された年間休日数から年間所定労働時間を (365−年間休日数) × 8時間 で概算し、そこに入力された年間残業時間を加えて算出します。どちらも「残業込みの実労働時間で年収を割る」という考え方は共通です。
実質時給は手取りですか、額面ですか?
額面(税金・社会保険料を控除する前の総支給額)ベースです。手取りベースで見たい場合は、
手取り偏差値をあわせてご確認ください。
なぜ職種によって実質時給の目減り幅が違うのですか?
残業時間が長い職種ほど、額面時給と実質時給の差が大きくなります。厚生労働省 令和6年 賃金構造基本統計調査 職種別データでは、残業時間が短い職種(月4〜7時間程度)では目減りが数%にとどまる一方、残業時間が長い職種(月19時間前後)では10%前後の目減りが見られます。
データソース / 編集部
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本記事は令和6年 賃金構造基本統計調査 職種別データ(第1表)を一次資料として作成しました。時給偏差値ラボ各職種ページと計算方法を統一しています。
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