年収偏差値ラボでは、日本国内の年収を偏差値で可視化しています。では、日本という国自体を OECD 34ヵ国の中で偏差値化すると、どうなるでしょうか。
OECD が公表する「平均年間賃金」(Average Annual Wages、購買力平価 USD 換算)を使い、34ヵ国を1つのクラスと見なして偏差値を算出しました。
OECD「Average Annual Wages」2024年データ(USD PPP)。日本の平均年間賃金は$49,446で、OECD 34ヵ国の平均$57,588を約$8,100下回ります。偏差値は44.5、34ヵ国中25位。100ヵ国のクラスに換算すると71位相当の位置です。
OECD 全体では34ヵ国の中の1つですが、G7(主要先進7ヵ国)に絞ると、日本の位置はさらに際立ちます。
日本の OECD 平均賃金の推移を見ると、最も衝撃的な事実が浮かび上がります。
【データ】日本の OECD 平均年間賃金の推移(USD PPP)
2000年:$50,109
2010年:$49,375
2020年:$50,712
2024年:$49,446出典:OECD「Average Annual Wages」/ Trading Economics
同じ期間に他の OECD 諸国の賃金は大きく伸びています。米国は2000年時点で約$55,000だったものが2024年には$82,933に達しました。韓国に至っては、2000年代前半にはまだ日本を大きく下回っていたのが、2024年には$50,947と日本を追い抜きました。
日本の賃金は下落したのではなく、他国が上昇する中で横ばいを続けた結果、相対順位が下がりました。1990年代には OECD 上位10位圏内にいた日本が、2024年には25位まで後退しています。偏差値で言えば、55前後から44.5へ下落した計算です。
日本にとって最も象徴的な変化は、韓国との逆転です。
2024年のデータでは、韓国 $50,947 に対して日本 $49,446。約 $1,500(約22万円)の差で韓国が日本を上回っています。
両国の OECD 偏差値を比較すると:
偏差値の差はわずか0.9ポイント。しかし、かつて日本が明確に上位にいた時代からの変化を考えると、この逆転は構造的な停滞の結果です。
韓国は急速な賃金上昇で追い上げました。日本は横ばいのまま追い抜かれました。「落ちた」のではなく「動かなかった」。これが偏差値44.5の正体です。
ここで重要なのは、OECD 偏差値(国際)と年収偏差値ラボの偏差値(国内)は別の座標系であるという点です。
| OECD 偏差値(国際) | 年収偏差値ラボ(国内) | |
|---|---|---|
| 比較対象 | OECD 34ヵ国の平均賃金 | 日本国内の同属性労働者 |
| 基準 | 各国の全労働者平均 | 性別・年齢・業種・規模・学歴・都道府県 |
| 日本の位置 | 偏差値 44.5(平均以下) | 個人により異なる |
| 意味 | 日本という国の国際的な賃金水準 | あなた個人の国内での相対位置 |
日本国内で偏差値60を取っている人でも、国際比較では「偏差値44.5の国の中での上位」ということになります。国内偏差値が高くても、そのベースとなる日本全体の水準が OECD 平均を下回っているという構造を理解しておく必要があります。
日本の OECD 平均年収偏差値は 44.5。34ヵ国中25位。100ヵ国換算で71位相当。G7 最下位。韓国にも逆転されている。
これは国家レベルのデータであり、個人が直接変えられる数字ではありません。しかし、自分がいる国の国際的な位置を知ることは、キャリアの選択肢を広げる視点になります。
国際偏差値と国内偏差値、2つの座標系で自分の位置を知ること。それがデータに基づくキャリア設計の出発点です。
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