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雇用形態偏差値とは|正社員 vs 非正規の賃金格差と偏差値の出し方【令和7年データ】
公開日 2026.05.24
更新日 2026.05.24
監修|DataLabo 編集部
データソース|厚労省 令和7年 賃金構造基本統計調査
雇用形態偏差値とは、ある人の年収が同じ雇用形態(正社員 or 非正規)の中でどの位置にあるかを偏差値(平均 50、標準偏差 10)で表した指標です。正社員と非正規の賃金水準は大きく異なる(雇用形態間賃金格差 67.4%)ため、別基準で算出することで「同じ雇用形態の中での実態的な位置」が分かります。
図 1|正社員 vs 非正規 月額・年収・人数(令和7年)
REGULAR vs NON-REGULAR / 月額 358.8 vs 241.7 千円・年収 520 vs 302 万円
正社員(3,708 万人)
非正規(2,128 万人)
月額格差 67.4%(非正規/正社員)に対し、年収(賞与込)格差は 58.1% と拡大。賞与の支給差で年間 100 万円超の格差が追加される構造。非正規比率は 36.5%(雇用者全体 5,836 万のうち)。
SOURCE:厚生労働省「令和7年 賃金構造基本統計調査」(月額)/ 総務省統計局「労働力調査 2025 年平均」(母集団)
年代別 賃金格差カーブ(50 代で最大 55.7%)
正社員は定期昇給で 50 代まで賃金が上がり続けますが、非正規はほぼ横ばいのため、賃金格差は年齢が上がるほど拡大します。50-54 歳で最大 55.7%(非正規/正社員) となり、20 代前半の 88% から大きく開きます。
図 2|年代別 雇用形態間賃金格差(非正規 / 正社員、%)
WAGE GAP BY AGE / 20 代 88% → 50 代 56% へ拡大
20-24 歳の 88.1% から 55-59 歳の 54.8% まで格差は約 34 ポイント拡大。正社員が定期昇給で給料を上げる一方、非正規はほぼ横ばいで 50 代で年収差が約 2 倍に達する。
SOURCE:厚生労働省「令和7年 賃金構造基本統計調査」年齢階級別×雇用形態別 月額所定内給与
非正規の男女別構成(女性 68%)
非正規労働者 2,128 万人のうち、女性が 1,450 万人(68.1%)、男性が 678 万人(31.9%)。女性の方が圧倒的に多いことが特徴です。これは家事・育児との両立、扶養範囲内での就労(103 万円・150 万円の壁)など、構造的な要因が複合しています。
図 3|非正規労働者 2,128 万人の男女別構成
NON-REGULAR BY GENDER / 女性 68% vs 男性 32%
女性 1,450 万人(68.1%)
男性 678 万人(31.9%)
女性 1,450 万 / 68.1%
男性 678 万 / 31.9%
女性の 3 人に 1 人は非正規(全雇用女性に占める非正規比率 ≒ 53%)。男性は 5 人に 1 人(≒ 22%)。性別と雇用形態の格差が二重に重なるのが日本の労働市場の特徴。
SOURCE:総務省統計局「労働力調査 2025 年(令和7年)平均」(2026 年 2 月 13 日公表)
企業規模別 正規/非正規 倍率
| 企業規模 |
正社員 倍率 |
非正規 倍率 |
備考 |
| 1,000 人以上(大企業) | 1.154 | 1.041 | 非正規は規模差が小さい |
| 100〜999 人(中企業) | 0.960 | 0.987 | 非正規はほぼ同等 |
| 10〜99 人(小企業) | 0.878 | 0.947 | 非正規の規模差は 1.10 倍程度 |
正社員は企業規模で 1.31 倍差(大企業 ÷ 小企業)がつくのに対し、非正規は 1.10 倍とほぼ均一。これは非正規賃金が時給ベースで決まり、地域別最低賃金で下限が固定されるため、規模による上振れが小さいことを反映しています。
雇用形態別 偏差値 × 年収 早見表
CV(変動係数)正社員 0.35・非正規 0.28 の正規分布で計算した、雇用形態別の偏差値・年収対応表です。
| 偏差値 |
正社員基準 |
非正規基準 |
差額 |
| 30 | 156 万 | 133 万 | +23 |
| 40 | 338 万 | 217 万 | +121 |
| 50 | 520 万 | 302 万 | +218 |
| 55 | 611 万 | 344 万 | +267 |
| 60 | 702 万 | 387 万 | +315 |
| 65 | 793 万 | 429 万 | +364 |
| 70 | 884 万 | 472 万 | +412 |
| 80 | 1,066 万 | 557 万 | +509 |
同じ年収でも雇用形態で偏差値が逆転する
雇用形態別の偏差値計算の最重要ポイントは、同じ年収でも正社員と非正規で偏差値が大きく変わること。具体例を見てみます。
| 年収 |
正社員基準 偏差値 |
非正規基準 偏差値 |
解釈 |
| 200 万 | 32.4 | 38.0 | 正社員ならかなり下位 |
| 300 万 | 37.9 | 49.8 | 非正規ならほぼ平均 |
| 400 万 | 43.4 | 61.5 | 同じ年収で 18 ポイント差 |
| 500 万 | 48.9 | 73.3 | 非正規なら超上位 |
| 700 万 | 59.9 | 96.7 | 非正規ではほぼ存在しない |
同じ年収 400 万円でも、正社員基準では偏差値 43(平均より下)、非正規基準では偏差値 61.5(かなり上位) という真逆の評価になります。これが雇用形態別の偏差値計算が必要な理由です。当サイトでは雇用形態を選んで集計基準を切り替えられます。
① 基準月額 = 雇用形態別 月額所定内給与
正社員 = 358.8 千円
非正規 = 241.7 千円
② 補正月額 = 基準月額 × 規模倍率 × 業種倍率 × 年代倍率
③ 年収 = 補正月額 × M2A
正社員 M2A = 14.5(賞与 2.5 ヶ月想定)
非正規 M2A_NONREG = 12.5(賞与 1 ヶ月程度)
④ 標準偏差 = 年収 × CV
CV.regular = 0.35
CV.nonRegular = 0.28(分布が狭い)
⑤ 偏差値 = 50 + (自分の年収 − 平均年収) / 標準偏差 × 10
地域格差の圧縮(非正規のみ)
非正規労働者の賃金は地域別最低賃金で下限が固定されているため、地域による格差が正社員より小さくなります。当サイトの 06 雇用形態版では、非正規の都道府県別賃金倍率を正社員の 70% に圧縮して算出しています(例:東京 1.228 → 非正規では実質 1.160 として計算)。
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雇用形態(正社員 / 非正規)・性別・年齢・属性を入力すると、同じ雇用形態の中での偏差値を即座に算出します。「もう一方の形態だったらどうか」も同時表示。無料・登録不要。
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雇用形態偏差値を見る際の 3 つの注意点
雇用形態偏差値を正しく読み解くには、次の 3 つの注意点を押さえる必要があります。すなわち、①正規 / 非正規で基準額がまったく違うこと、②雇用形態間の格差は年代で広がること、③非正規は地域間の格差が圧縮されることの 3 点です。これらを理解しないまま偏差値だけを見ると、自分の本当の立ち位置を誤って受け取ってしまうことがあります。
01正規 / 非正規で基準がまったく違う
正社員の平均(月額 358.8 千円・年収換算 約 520 万円)と非正規の平均(月額 241.7 千円・約 302 万円)では、偏差値 50 となる基準額が大きく異なります。同じ年収でも、どちらの母集団で見るかによって偏差値は激変します。たとえば年収 400 万円は、正社員基準では平均より下(偏差値 50 未満)ですが、非正規基準ではかなり上位(偏差値 60 超)になります。当サイトは正規・非正規それぞれの基準で別々に算出します。
02雇用形態間の格差は年代で広がる
非正規の賃金は正規の 67.4%(全体・正社員=100)ですが、この格差は年齢が上がるほど拡大します。若年層では差が小さい一方、50 代で格差が最大になり、50-54 歳で 55.7%、55-59 歳で 54.8% まで開きます。これは正社員が定期昇給で 50 代まで賃金が上がり続けるのに対し、非正規はほぼ横ばいになるためです。同じ年収でも、年代によって相対的な位置づけが変わる点に注意が必要です。
03非正規は地域間の格差が圧縮される
正社員の年収は勤務地の影響を強く受け、地域差は 東京 1.228 ⇔ 沖縄 0.785 と大きく開きます。一方、非正規は最低賃金が下支えとなるため、地域差が約 70% に圧縮されます。つまり勤務地が偏差値に与える影響度は雇用形態によって異なり、非正規では地方でも都市部との差が正社員ほど大きくなりません。当サイト 雇用形態版 では、非正規の地域差を 70% に圧縮した係数で算出しています。
表|雇用形態偏差値を見る際の注意点と当サイトの対応
| 注意点 |
なぜ偏差値が動くか |
当サイトの対応 |
| ① 正規 / 非正規の基準差 | 偏差値 50 の基準が正社員 約 520 万円・非正規 約 302 万円と大きく異なる | 正規・非正規それぞれの基準で別々に算出(もう一方も同時表示) |
| ② 年代による格差拡大 | 非正規/正規は全体 67.4% だが 50 代で最大(55.7%)まで開く | 年代別の同雇用形態・同年代基準で偏差値を算出 |
| ③ 非正規の地域差圧縮 | 正社員は東京 1.228⇔沖縄 0.785、非正規は地域差が約 70% に圧縮 | 非正規の地域係数を 70% に圧縮して算出 |
まとめ:雇用形態偏差値は「絶対的な順位」ではなく「選んだ基準集団(正規 or 非正規)の中での相対的な位置」を示す指標です。どちらの雇用形態・どの年代・どの地域を基準に見ているかを意識すれば、数字の意味を正しく受け取れます。当サイトは令和7年 賃金構造基本統計調査に基づき、これら複数の基準を切り替えて 雇用形態版 で確認できます。
よくある質問
雇用形態偏差値とは何ですか?
雇用形態偏差値とは、ある人の年収が同じ雇用形態(正社員 or 非正規)の中でどの位置にあるかを偏差値(平均 50、標準偏差 10)で表した指標です。雇用形態間で賃金水準が大きく異なるため、別基準で計算することで「同じ雇用形態の中での実態的な位置」が分かります。
正社員と非正規の年収はいくら違いますか?
令和7年 賃金構造基本統計調査によれば、月額所定内給与は正社員 358.8 千円、非正規 241.7 千円。年収換算(賞与込み)では正社員約 520 万円、非正規約 302 万円。年収差は約 218 万円で、雇用形態間賃金格差は月額で 67.4%、年収で 58.1%(正社員=100)です。
雇用形態間賃金格差は年代でどう変わりますか?
賃金格差は年齢が上がるほど拡大します。20-24 歳では 88.1%(非正規/正社員)と差が小さいですが、50-54 歳で 55.7%、55-59 歳で 54.8% と最大値に達します。これは正社員が定期昇給で 50 代まで賃金が上がり続ける一方、非正規はほぼ横ばいになるためです。
正社員と非正規はそれぞれ何人いますか?
総務省統計局「労働力調査 2025 年平均」によれば、役員を除く雇用者 5,836 万人のうち、正規雇用 3,708 万人、非正規雇用 2,128 万人。非正規比率は 36.5%。非正規の内訳は男性 678 万人、女性 1,450 万人で、男女比は 32:68(女性が圧倒的に多い)です。
雇用形態偏差値 60 はいくらですか?
正社員基準では偏差値 60 ≒ 年収 約 702 万円(520 万 × (1 + 0.35) = 520+182)。非正規基準では偏差値 60 ≒ 年収 約 387 万円(302 万 × (1 + 0.28) = 302+85)。同じ偏差値 60 でも、正社員と非正規で年収 315 万円の差があります。
同じ年収 400 万円なら、正社員と非正規で偏差値はどう違いますか?
正社員基準では偏差値 約 43.4(平均 520 万から −120、SD=182)、非正規基準では偏差値 約 61.5(平均 302 万から +98、SD=85)。同じ年収 400 万円でも、正社員なら平均より下、非正規ならかなり上位という真逆の評価になります。これが雇用形態別の偏差値計算が必要な理由です。
なぜ非正規の CV(変動係数)は正規より小さいのですか?
非正規は CV=0.28、正規は CV=0.35 です。これは非正規労働者の年収レンジが狭いため。正規は管理職や専門職などの高所得層がいるため分布が広がりますが、非正規は時給ベースで上限が決まっており、低層〜中層に集中します。CV が小さい=分布が狭い=同じ偏差値の幅が狭いことを意味します。
雇用形態偏差値を見るときの注意点は?
主な注意点は 3 つです。①正規 / 非正規で基準がまったく違う(偏差値 50 の基準は正社員 約 520 万円・非正規 約 302 万円で、どちらの母集団で見るかで偏差値が激変)、②雇用形態間の格差は年代で広がる(非正規は正規の 67.4% だが 50-54 歳で 55.7% と 50 代で最大)、③非正規は地域間の格差が圧縮される(正社員の地域差に対し非正規は約 70% に圧縮)。雇用形態偏差値は「どの雇用形態・年代・地域を基準に比べるか」で大きく動く相対指標です。
信頼できるデータソースは何ですか?
雇用形態別賃金データは厚生労働省「賃金構造基本統計調査」が標準です。当サイトは令和7年版(2026 年 3 月 24 日公表)の正社員・正職員以外の月額所定内給与・年間賞与額を完全引用しています。母集団は総務省統計局「労働力調査 2025 年(令和7年)平均」(2026 年 2 月 13 日公表)の役員を除く雇用者 5,836 万人を採用しています。
データソース / 編集部
DataLabo 編集部について
DataLabo(データラボ)は、日本の公的統計を最速で反映することを編集方針とするデータジャーナリズム媒体です。厚生労働省「賃金構造基本統計調査」「就労条件総合調査」、家計の金融行動に関する世論調査(J-FLEC)、総務省統計局「労働力調査」など、行政・準行政の一次データを直接読み解き、診断ツール・解説記事として公開しています。
本記事は厚生労働省「令和7年 賃金構造基本統計調査」(2026 年 3 月 24 日公表)の雇用形態別月額所定内給与および年間賞与額を一次資料に、総務省統計局「労働力調査 2025 年(令和7年)平均」(2026 年 2 月 13 日公表)の母集団推計を組み合わせて作成しました。
所在地: 大阪府大阪市淀川区宮原 1 丁目 17 番 33 号 北沢産業ビル 3 階 HiveSpace 新大阪 312 号室 / お問い合わせ: info@nenshuu.com
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