コラム記事 / 50代の年収偏差値

【2026年度版(令和8年度)】
50代の年収偏差値はいくら?
令和7年データで見る「賃金カーブ最高到達点」の実像

公開日: 2026-08-20 更新日: 2026-08-20 監修: DataLabo 編集部 カテゴリ: 年代別年収 / 年収偏差値

50代は、日本の給与所得者にとって生涯賃金カーブの頂点にあたる年代です。ただし、その頂点は全員に平等には訪れません。令和7年の公的統計を見ると、50代は同じ年代の中での差が生涯で最も大きく開く年代でもあります。本記事では、平均値だけでは見えてこない50代の実像を、一次データに基づいて整理します。


第1章:役職定年、住宅ローン、教育費——50代特有の「比べにくさ」

50代になると、給与明細を見て複雑な気持ちになる瞬間が増えます。役職定年で手当がなくなった同僚がいる一方、専門職として評価を上げ続ける同期もいます。住宅ローンの返済、子どもの教育費、そして老後資金——支出が重なるタイミングで、ふと「同世代の中で自分はどのあたりにいるのだろう」と気になる方は少なくありません。

しかし50代は、20代や30代のように「大卒・新卒・正社員」という前提が揃っていた年代とは違います。雇用形態も、役職の有無も、キャリアの選択も、人によって大きく分かれているため、単純な平均値と自分を比べても、あまり参考にならないのです。

図1|年齢階級別 年収換算カーブ(正社員・正職員 男女計、令和7年)
LIFETIME WAGE CURVE — regular employees, both sexes, 2025
その他の年代 50代(カーブの頂点)
20-24歳359万
25-29歳413万
30-34歳466万
35-39歳511万
40-44歳550万
45-49歳574万
50-54歳598万
55-59歳615万
60-64歳531万
65-69歳475万
正社員・正職員(男女計)の年収換算では、55-59歳が615万円でカーブの頂点、50-54歳も598万円とほぼ肩を並べます。20代前半(359万円)との差は約1.7倍です。ただし、これは正社員だけの数字であり、雇用形態を含めた「50代全体」の実像は次章以降で分解します。
SOURCE:厚生労働省「令和7年 賃金構造基本統計調査」結果の概況(2026年3月24日公表)第6-1表(正社員・正職員、男女計)。月額所定内給与を年収換算(賞与2.5ヶ月分想定、月額×1.45)。

第2章:なぜ50代は「平均」が一番あてにならない年代なのか

DEFINITION / 定義
雇用形態間賃金格差とは
正社員・正職員の賃金を100としたときの、非正規(正社員・正職員以外)の賃金水準を示す指標です。令和7年の全年齢平均は67.4ですが、年齢階級によって大きく変動し、50代でもっとも低く(=格差が最大に)なります。

令和7年 賃金構造基本統計調査によると、50-54歳の雇用形態間賃金格差(正社員を100とした場合の非正規の割合)は55.7%、55-59歳は54.8%で、これは全年齢階級の中で格差が最も大きい2つの年代です。

年齢雇用形態間格差(正社員=100)
30-34歳72.8
40-44歳60.8
45-49歳59.0
50-54歳55.7
55-59歳54.8
60-64歳76.4(再雇用等で縮小)

出典:厚生労働省「令和7年 賃金構造基本統計調査」結果の概況(2026年3月24日公表)

図2|雇用形態間賃金格差の年代推移(正社員=100、令和7年)
EMPLOYMENT TYPE WAGE GAP BY AGE — non-regular as % of regular, 2025
その他の年代 50代(格差が最大=谷)
30-34歳72.8%
40-44歳60.8%
45-49歳59.0%
50-54歳55.7%
55-59歳54.8%
60-64歳76.4%
30代の72.8%から40代・45-49歳と段階的に下がり、50-54歳55.7%・55-59歳54.8%で谷底に達します。60代で再び76.4%まで戻るのは、再雇用制度によって正社員・非正規の賃金差が縮む影響です。
SOURCE:厚生労働省「令和7年 賃金構造基本統計調査」結果の概況(2026年3月24日公表)。年齢階級別・雇用形態間賃金格差(正社員=100、男女計)。

30代では正社員と非正規の差が7割程度に収まっているのに対し、50代では半分近くまで開きます。つまり50代の「平均年収」は、大きく異なる2つのグループの数字を足して2で割ったような値になりやすく、実態を正確に表しにくいという性質があります。


第3章:令和7年データが示す50代の現実

まず、50代全体(雇用形態を問わない一般労働者・男女計)の平均年収は、50-54歳で564万円、55-59歳で574万円です。生涯賃金カーブの中で最も高い水準にあたります。

しかしこの内訳を、雇用形態と性別で分解すると、景色が一変します。

区分50-54歳(月額)55-59歳(月額)
正社員・男性449.2千円460.7千円
正社員・女性334.2千円339.1千円
非正規・男性254.3千円262.0千円
非正規・女性219.6千円217.6千円

出典:厚生労働省「令和7年 賃金構造基本統計調査」結果の概況(2026年3月24日公表)第6-1表

図3|50代の年収換算 内訳(雇用形態×性別、令和7年)
50s INCOME BREAKDOWN BY EMPLOYMENT TYPE × GENDER — 2025
正社員・男性 正社員・女性 非正規・男性 非正規・女性
50-54歳
正社員男651万
正社員女485万
非正規男318万
非正規女275万
55-59歳
正社員男668万
正社員女492万
非正規男328万
非正規女272万
正社員男性と非正規女性を比べると、50-54歳で年収換算376万円、55-59歳で396万円もの差があります(月額差はそれぞれ22.96万円・24.31万円)。「50代の平均年収」という一つの数字の裏には、これほど幅のある分布が隠れています。
SOURCE:厚生労働省「令和7年 賃金構造基本統計調査」結果の概況(2026年3月24日公表)第6-1表。月額所定内給与を年収換算(正社員は月額×1.45、非正規は月額×1.25)。

正社員男性と非正規女性を比べると、50-54歳で月額22.96万円、55-59歳で24.31万円もの差があります。年収換算では200万円を超える開きになる計算です。「50代の平均年収」という一つの数字の裏には、これほど幅のある分布が隠れています。


第4章:あなたの年収は、同世代の中でどの位置か

年収偏差値は、同じ年代・属性を基準にした「相対的な位置」を示す指標です。50代の場合、以下のような早見表になります(一般労働者・男女計を基準とした概算)。

年収50-54歳の偏差値55-59歳の偏差値
300万円3737
400万円4242
500万円4747
600万円5251
700万円5756
800万円6161
1,000万円7170

令和7年 賃金構造基本統計調査ベース(男女計・一般労働者、CV=0.37の正規分布近似)。学歴・企業規模・業種・都道府県・性別を加えると、さらに正確な数字に変わります。

図4|年収→偏差値の階段(50-54歳基準、令和7年)
INCOME → DEVIATION VALUE STAIRCASE — age 50-54 baseline, 2025
300万円偏差値37
400万円偏差値42
500万円偏差値47
600万円(偏差値50超)偏差値52
700万円偏差値57
800万円偏差値61
1,000万円偏差値71
50-54歳基準では、600万円で偏差値50を超えます(52)。55-59歳基準ではほぼ同水準(600万円で51)ですが、1,000万円では50-54歳71・55-59歳70とわずかに差が開きます。50代は基準となる平均年収そのものが高いため、同じ年収でも他の年代より偏差値が低く出やすい点に注意が必要です。
SOURCE:厚生労働省「令和7年 賃金構造基本統計調査」結果の概況(2026年3月24日公表)ベース。男女計・一般労働者、CV=0.37の正規分布近似で算出(上限90)。

例えば同じ600万円でも、50-54歳基準では偏差値52ですが、これは「同世代100人の中で何位あたりか」「他の年代と比べて相対的にどうか」まで含めて考えると、単一の数字だけでは判断がつきません。この点は、性別・雇用形態・学歴・企業規模といった属性を絞り込むほど、実際の立ち位置に近づいていきます。


第5章:なぜ50代で差が最大化するのか

50代で雇用形態間の格差が最大になる背景には、いくつかの構造的な要因が重なっていると考えられます。

これらは個人の努力の差というより、雇用形態という制度的な枠組みに起因する部分が大きいと言えます。同じ50代でも、どの雇用形態・どの企業規模・どの業種にいるかによって、見えている景色がまったく異なるのです。


第6章:自分の正確な位置を知る

早見表は「一般労働者・男女計」という大きな括りでの概算です。実際にはあなたの性別・学歴・企業規模・業種・都道府県によって、基準となる平均は変わります。

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性別・年齢・学歴・企業規模・業種・都道府県を踏まえた、約1分の診断です。また、平均ではなく中央値で見た「実感に近い」立ち位置を知りたい方は、以下もあわせてご覧ください。

なお、年収平均494万円という数字そのものの成り立ちについては、年代・雇用形態・企業規模など6つの角度から分解した解説記事もあわせてご覧ください。また、「今の年収差が将来どれだけ効くか」という時間軸で考えたい方には、残り生涯所得偏差値で見る35歳の壁もあわせてご覧ください。


第7章:50代の数字を、次の判断材料に

50代は、キャリアの選択肢が「もう少ない」と感じられがちな年代です。しかし、令和7年のデータが示すのは、この年代こそ雇用形態・企業規模・業種による差が大きく、立ち位置を正確に把握する価値が高いということです。平均という一つの数字に一喜一憂するのではなく、自分の属性に近い基準で立ち位置を知ることが、次の判断につながる手がかりになります。

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よくある質問

Q. 50代の年収偏差値はどうやって計算しますか?
同世代(年齢階級)の平均年収を基準に、正規分布(またはツールにより対数正規分布)で相対位置を偏差値化します。基準を性別・学歴・企業規模・業種・都道府県まで絞り込むほど精度が上がります。
Q. なぜ50代は他の年代より格差が大きいのですか?
令和7年データでは、50-54歳・55-59歳の雇用形態間格差(正社員=100として非正規55.7・54.8)が全年齢階級で最大です。役職定年や正社員の年功カーブ継続などが要因として考えられます。
Q. 50代の平均年収はいくらですか?
令和7年 賃金構造基本統計調査(一般労働者・男女計)で、50-54歳564万円、55-59歳574万円です。ただし正社員・非正規・性別で内訳は大きく異なります。

編集部より
DataLabo 編集部
年収偏差値ラボ(DataLabo)編集部は、厚生労働省などの公的統計のみを一次出典として、年収・資産・退職金の偏差値を解説しています。本記事は令和7年 賃金構造基本統計調査(2026年3月公表)に基づき、推測値を用いず、出典を明記する方針で執筆しています。
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