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【参考記事】弁護士の年収はどのくらい?
日弁連「弁護士実勢調査2023」から見る実態

公開日: 2026-08-28 更新日: 2026-08-28 監修: DataLabo 編集部 カテゴリ: 参考記事 / 民間統計
この記事は「参考記事」です / 公的統計ではありません
当サイトの診断ツール・他のコラム記事は、厚生労働省などの公的統計のみを出典としています。本記事だけは例外的に、日本弁護士連合会(日弁連)という業界団体が実施した民間の自主調査を紹介するものです。データの性質が異なるため、年収偏差値には換算していません。理由は第4章で詳しく説明します。

公認会計士・税理士については、令和7年賃金構造基本統計調査の職種別データから年収偏差値を算出できました。しかし弁護士は、雇用されている労働者を対象とするこの統計には登場しません。弁護士の収入について知る手がかりとして、日本弁護士連合会が公表している「弁護士実勢調査」のデータを、公的統計とは別枠の参考情報としてご紹介します。


第1章:弁護士の収入・所得(2023年調査)

日弁連「弁護士実勢調査2023」(有効回答1,954人)によると、弁護士の年間の収入・所得は次の通りです。

区分平均値(5%調整平均)中央値回答者数
収入(経費控除前)2,083万円1,500万円1,954人
所得(経費控除後)1,022万円800万円1,839人
DEFINITION /「収入」と「所得」の違い
「収入」は事務所の売上にあたる金額(経費を引く前)、「所得」は必要経費(事務所家賃・人件費など)を差し引いた後の金額です。会社員の「額面年収」と「手取り」の関係とは別物で、所得の方が実態としての取り分に近い数字です。

第2章:弁護士の収入・所得は、2008年から減り続けている

日弁連は2008年・2014年・2018年・2023年に同種の調査を実施しています。経年で比較すると、はっきりした減少傾向が見えます。

図1|弁護士の所得(平均値)の推移
AVERAGE NET INCOME OF LAWYERS OVER TIME — nichibenren survey 2008-2023
2008年1,667万円
2014年907万円
2018年959万円
2023年1,022万円
2008年から2023年にかけて、弁護士の所得(平均値)は1,667万円→1,022万円、約39%の減少です。2014年に大きく落ち込んだ後、2018年・2023年はやや持ち直していますが、2008年の水準には戻っていません。
SOURCE:日本弁護士連合会「弁護士実勢調査」「弁護士業務の経済的基盤に関する実態調査」(弁護士白書2023年版 資料2-4-1-13)。各年の調査方法・回収率が異なる点に留意。

この減少傾向の背景としては、2000年代の司法制度改革以降に弁護士登録者数が大きく増加したことがしばしば指摘されています。本記事はその要因分析までは踏み込まず、公表データの推移のみを事実として紹介します。


第3章:経験年数が上がるほど所得は増えるが、ピークは20〜25年目

2023年調査を経験年数別に見ると、所得(平均値)は次のように推移します。

図2|弁護士の経験年数別 所得(平均値、2023年)
AVERAGE NET INCOME BY YEARS OF EXPERIENCE — nichibenren survey 2023
5年未満351万円
10〜15年989万円
20〜25年(ピーク)1,692万円
35年以上734万円
所得は経験20〜25年で平均1,692万円とピークを迎え、その後は35年以上で734万円まで下がります。若手(5年未満)とピーク層では、約4.8倍の差があります。
SOURCE:日本弁護士連合会「弁護士実勢調査2023」(弁護士白書2023年版 資料2-4-1-14)。司法修習期から経験年数を推定して算出した区分。

第4章:なぜ、このデータを年収偏差値にしないのか

ここが最も重要な点です。当サイトの年収偏差値は、厚生労働省「令和7年 賃金構造基本統計調査」の雇用者の賃金(全国平均494万円、CV=0.37)を基準にしています。弁護士のデータをこの基準にそのまま当てはめることはしません。理由は3つあります。

推測でそれらしい偏差値を作ることもできますが、当サイトは根拠のない数値を掲載しない方針のため、このデータは「参考情報」として紹介するにとどめます。


第5章:会社員の方は、無料診断で自分の位置を確かめられます

本記事のデータは自営業の弁護士を対象にしたものですが、会社勤めの方であれば、令和7年の公的統計に基づく年収偏差値を無料で診断できます。

あなたの年収偏差値を診断する → 年収偏差値チェッカー(平均値版・約1分)

公認会計士・税理士の年収偏差値についてはこちらの記事で解説しています。


第6章:まとめ — 同じ「年収」でも、統計によって測り方が違う

弁護士の所得は2008年から約39%減少し、経験年数によっても数倍の開きがあることが、日弁連の調査から分かりました。同時に、この数字が厚労省の賃金統計とは異なる測り方をしている点も重要です。「年収」という言葉を見たときは、その数字がどの調査の、どんな定義に基づくものかを確認することが、数字を正しく読むための出発点になります。


第7章:よくある質問

Q. 弁護士の年収偏差値はいくつですか?
当サイトでは算出していません。弁護士の収入・所得のデータは厚生労働省の公的統計ではなく、日本弁護士連合会による民間の自主調査(自己申告ベース)であり、当サイトの年収偏差値モデル(雇用者の賃金データが前提)とは測定している概念が異なるため、単純に当てはめることができません。
Q. 弁護士の平均年収はどのくらいですか?
日弁連「弁護士実勢調査2023」によると、弁護士の収入(5%調整平均)は2,083万円、中央値は1,500万円です。ただし「収入」は経費を差し引く前の事業収入で、経費控除後の「所得」で見ると平均1,022万円、中央値800万円になります。
Q. 弁護士の年収は増えていますか、減っていますか?
同種の調査で比較すると、2008年から2023年にかけて減少傾向にあります。所得の平均値は2008年の1,667万円から2023年の1,022万円へ、約39%減少しています。弁護士人口の増加が背景として指摘されています。

編集部より
DataLabo 編集部
年収偏差値ラボ(DataLabo)編集部は、原則として厚生労働省などの公的統計のみを一次出典としています。本記事は例外的に、日本弁護士連合会という業界団体の自主調査を「公的統計とは異なる参考情報」として明示した上で紹介しています。当サイトの年収偏差値・診断ツールにはこのデータを使用していません。
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