コラム記事 / 職種別に見る医師の年収

【2026年度版(令和8年度)】
医師の平均年収は約1,338万円
|年収偏差値90(上限)・実質時給・地域差を解説

公開日: 2026-09-12 更新日: 2026-09-12 監修: DataLabo 編集部 カテゴリ: 職種別データ / 年収偏差値

「医師は高年収」というイメージは、多くの方が共有していると思います。しかし、その年収を全国平均と比べて偏差値で表すと具体的にどのくらいの水準なのか、また都道府県によってどれほど差があるのかまで知っている方は多くありません。本記事では、厚生労働省 令和6年 賃金構造基本統計調査の職種別データを使い、医師の年収を当サイトの偏差値モデルに当てはめて解説します。

DEFINITION / この記事で使う数字
職種(小分類)別データとは
賃金構造基本統計調査には、産業別・企業規模別の集計とは別に、「医師」「看護師」「研究者」など具体的な職種ごとに賃金を集計した表(第1表)があります。本記事はこの令和6年 職種別データを使用します。全国平均(494万円)は当サイトの偏差値モデルの基準値(令和7年 賃金構造基本統計調査 結果の概況に基づく)であり、職種別データとは公表年が1年ずれている点にご留意ください。

第1章:「医師は高年収」を、数字で正確に見る

当サイトの診断ツール(01〜06)は、業種・企業規模・都道府県・学歴などの属性から年収偏差値を算出しています。しかし「医療業」を選んでも、その中で医師なのか、看護師なのか、事務職なのかまでは分かりません。医師のような資格職種の年収を正確に知るには、業種別ではなく職種別のデータが必要です。

厚生労働省 令和6年 賃金構造基本統計調査には、こうした具体的な職種ごとに賃金を集計した「職種(小分類)」という統計表があります。今回はこのデータを使い、医師の年収を当サイトの偏差値モデルに当てはめてみます。


第2章:医師の推定年収は約1,338万円 — 偏差値は上限の90

職種別データによると、医師(企業規模計・一般労働者、男女計)の所定内給与額は月額91.16万円、きまって支給する現金給与額は月額102.59万円、年間賞与その他特別給与額は106.93万円でした。これを年収に換算すると、次のようになります。

区分きまって支給する現金給与額(月額)年間賞与推定年収
医師(男女計)102.59万円106.93万円約1,338万円
全国 一般労働者平均(男女計)34.06万円494万円

当サイトの偏差値モデル(全国平均494万円、CV=0.37)に当てはめると、年収1,338万円のzスコアは約4.6となり、計算上の偏差値は約96になります。ただし当サイトの診断ツールは偏差値の表示を上限90としているため、実際の画面では「偏差値90」と表示されます。

図1|医師の推定年収と全国平均の比較
ESTIMATED ANNUAL INCOME — doctors vs. national average, R6 wage structure survey
全国 一般労働者平均494万円
医師(男女計)1,338万円
医師の推定年収は全国一般労働者平均の約2.7倍。当サイトの偏差値モデルでは計算上約96となり、表示上の上限である偏差値90に達します。
SOURCE:厚生労働省「令和6年 賃金構造基本統計調査」職種別統計(第1表)、企業規模計・一般労働者・男女計。全国平均は令和7年 賃金構造基本統計調査 結果の概況(男女計・全雇用形態ミックス)。偏差値は当サイトのモデル(CV=0.37、上限90)による試算。

第3章:男女で見ても、偏差値はどちらも90に張り付く

医師のデータを男女別に見ると、次のようになります。

区分きまって支給する現金給与額(月額)年間賞与推定年収全国平均(同性別)
男性110.55万円122.43万円約1,449万円541万円
女性81.14万円65.16万円約1,039万円415万円
POINT / 絶対額は違っても、偏差値はどちらも上限
絶対額では男性(約1,449万円)が女性(約1,039万円)を約410万円上回っています。それぞれの全国平均(男性541万円・女性415万円)を基準に偏差値化すると、男性は計算上約95、女性は計算上約91となり、どちらも表示上の上限90に達します。医師という職種は、絶対額に男女差があっても、それぞれの性別内で見た「抜きん出方」はどちらも極めて大きいことが分かります。

第4章:都道府県別に見ると、東京が全国最下位という逆説

医師の年収は都道府県によっても大きく異なります。令和6年 賃金構造基本統計調査の都道府県別データ(実質時給ベース、超過労働時間を含む)で見ると、次のような結果になりました。

図2|医師の実質時給、都道府県別の高低差
REAL HOURLY WAGE BY PREFECTURE — highest vs. lowest, R6 wage structure survey
時給偏差値時給
岩手県(全国最高)72.711,852円/h
全国平均50.06,447円/h
東京都(全国最低・47位)41.84,486円/h
実質時給が最も高いのは岩手県(偏差値72.7・時給11,852円/h)、最も低いのは東京都(偏差値41.8・時給4,486円/h)で、その差は約2.6倍。東京は47都道府県中最下位という結果になりました。
SOURCE:厚生労働省「令和6年 賃金構造基本統計調査」都道府県別第3表、医師・男女計。実質時給=(きまって支給する現金給与額×12+年間賞与)÷((所定内実労働時間+超過実労働時間)×12)。診断結果には反映していない参考値です。

東京都が最下位となる背景には、「医師の地域偏在」という日本の医療政策でよく知られた実態があります。地方は慢性的な医師不足のため、病院が高待遇を提示してでも医師を確保しようとする一方、東京は医学部・大学病院・研修病院が集中し医師の供給が相対的に厚いため、給与の交渉力が弱まりやすいとされています。実際、東京の医師の労働者数は約4.3万人と47都道府県中最大で、供給量の多さが裏付けられます。

ただし、この統計は勤務医(雇用者)のみが対象で、開業医は含まれません。また岩手県の労働者数は約150人と相対的に少なく、外れ値の影響を受けやすい点にも留意が必要です。


第5章:額面年収だけでは分からない「当直」の負荷

ここまで見てきた年収は、額面上の数字です。しかし医師の勤務実態を語るうえで欠かせないのが、当直をはじめとする残業時間です。令和6年のデータでは、医師の月間超過実労働時間(残業・当直等を含む)は全国平均で19時間となっています。

額面年収が同じでも、残業時間が多ければ「実質の時給」は下がります。当サイトの「時給偏差値ラボ」では、額面年収・月間残業時間・年間休日数を入力すると、残業を加味した実質時給が同じ医師の中で偏差値いくつかを診断できます。

医師の実質時給を診断する → 時給偏差値チェッカー(医師版・約1分)


第6章:あなたの年収偏差値も診断してみましょう

今回ご紹介した医師の数字は、あくまで職種別の集計値です。ご自身の年齢・学歴・企業規模・都道府県まで含めた偏差値は、診断ツールで確認できます。

あなたの年収偏差値を診断する → 年収偏差値ラボチェッカー(平均値版・約1分)

業種を選ぶ際に近い分類が見当たらない場合は、「医療,福祉」など近しい業種を選び、参考値としてご覧ください。

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第7章:まとめ — 高年収でも、地域と当直の実態は一様ではない

医師の推定年収は約1,338万円(男女計)で、全国平均494万円に対する偏差値は計算上96、表示上は上限の90でした。男女とも上限に達するほど高い水準である一方、都道府県別に見ると東京が全国最下位という、イメージとは逆の実態も見えてきました。額面の高さだけでなく、当直を含む実質時給という視点を持つことで、より立体的に「医師の年収」を捉えることができます。


第8章:よくある質問

Q. 医師の年収偏差値はいくつですか?
令和6年賃金構造基本統計調査(職種別)によると、医師(企業規模計・一般労働者)の推定年収は男女計で約1,338万円です。全国の一般労働者平均494万円を基準に当サイトの偏差値モデル(CV=0.37)で計算すると、偏差値は約96に相当しますが、表示上は上限の90として扱われます。
Q. 医師の年収は男女で差がありますか?
絶対額では男性が約1,449万円、女性が約1,039万円と男性の方が高くなっています。ただし、それぞれの全国平均(男性541万円・女性415万円)を基準に偏差値化しても、男性・女性ともに偏差値の上限90に達します。
Q. 医師の年収は地域によって差がありますか?
はい、大きな差があります。令和6年賃金構造基本統計調査の都道府県別データでは、実質時給が最も高いのは岩手県(偏差値72.7・時給約11,852円/h)、最も低いのは東京都(偏差値41.8・時給約4,486円/h)で、東京は47都道府県中最下位です。これは医師の地域偏在(地方の医師不足による高待遇と、東京への医師集中による相対的な交渉力の低下)が背景にあるとされています。
Q. 医師の実質時給はどのくらいですか?
月間の超過実労働時間(当直等を含む残業)は全国平均で19時間です。額面年収だけでなく、この残業時間を加味した「実質時給」で見ると、都道府県間で2倍以上の差が生じます。詳しい実質時給の診断は「時給偏差値ラボ(医師版)」で確認できます。

編集部より
DataLabo 編集部
年収偏差値ラボ(DataLabo)編集部は、厚生労働省などの公的統計のみを一次出典として、年収・資産・退職金の偏差値を解説しています。本記事は令和6年 賃金構造基本統計調査の職種別統計(第1表・都道府県別第3表)を一次出典とし、当サイトの偏差値モデル(全国平均494万円、CV=0.37、上限90)で試算した参考値です。記事中の「実質時給」の定義・計算式はこちらの解説ページをご覧ください。
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